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「より良いものを」そう思うきっかけと行動に移す瞬間について。公務員が考えた寄附金募集チラシを例にとって。

お久しぶりです。
「相模原市シティプロモーション」公式SNSの中の人です。

前回の更新から1か月以上経ってしまいました。

この1か月ほどは、まだ発表できない諸々の案件を調整する傍ら、SNSの更新をしているところ。

特にさがみはらファンサイトのリニューアルについては、コンセプトからデザイン、公開後の展開含め色々と考えながら粛々と準備を進めています。

その折、ひとつ印象的な出来事あったので今回の記事テーマとします。

ざっくり言うと、他部署から広報チラシ(ポスター)の構成に関する相談を受け、一緒にリニューアルを検討したという話。

チラシのテーマは、青年起業家育成基金の募集。担当部署は産業支援課。

産業支援課は、以前中の人が携わった「さがみはらサンキューキャンペーン」(キャッシュバックキャンペーン)や「トライアル発注認定制度」の管轄部署。特にサンキューキャンペーンについては兼務で広報担当をしていたため、顔なじみの職員が多かったりします。

ある日当課に電話が入り
「今時間あるかな?ちょっと相談をしたくて」と。

相手はサンキューキャンペーンでお世話になった先輩たち。「ぜひどうぞ」と応対。

「これを、こう変えてみたんだけど、どうかな?」

左:R4バージョン  右:R5リニューアル検討初期バージョン

「…いいと思います。どうしてリニューアルしようと思ったんですか?」

「R4バージョンだと、あまり見た人の目を引かないかなと思って。少しでも多くの人に見てほしいし、せっかくならいいものを作りたいって思ったんだ。だから、色んな広報を担当する中の人的に思ったことがあったら遠慮なく言ってほしくて。」

この言葉にすごく嬉しくなりました。
正直、R4バージョンをR5バージョンに書き換えれば、比較的簡単に必要最低限の事務は終わります。

そのようなところ、「一層良いものを」と考えて実際に案をつくることは自分に結構負荷が掛かります。ましてや、「できた、完成!」とせず、他部署の私に意見を聞きにくることは、さらに負荷が掛かるというもの。

中の人は仕事の指摘は求められればはっきり言うようにしています。「どうかな?」と聞く方も、聞いたからにはその指摘を全スルーしにくいので、聞くこと自体がちょっと覚悟がいることかなと思っています。

「そういうことでしたら…。あくまで私の感覚という前提のもと、はっきり言うと…」

R5リニューアル検討初期バージョン

伝えた点は次のとおり。

  1. ピンク色の文字が読みにくい。装飾文字でどんどん目立たせる…ではなく、何を、なぜ強調したいのか立ち返ると答えが見えるかも。「相模原市」と大きく書くなら、「潤水都市さがみはら」マークを使うと、公式感が増すかも。

  2. 4人の表情が怖い。明るい意味合いの基金なら、にこやかなほうがいいのでは。原色の花のモチーフともアンバランスかも。

  3. ぱっと見て、何のことだか分かりにくい。端的に分かるキャッチコピーや、見た人にどうしてほしいのか伝わるメッセージがあるといいかも。

  4. リード文(人のイラスト下)がお硬くて、さらっと読むだけだと内容がすっと入ってこないかも。

  5. 花束の上の二次元バーコードがどこにリンクするのか分からず、読み込むのを躊躇する人がいそう。サイト名が添えてあると親切かも。

こんな感じです。

タイトルが花モチーフになっているのは、先輩曰く「青年起業家の育成」は花が咲くイメージだからとのこと。その意匠はぜひ大切にしていただきたいと思い、「全部ではなく、特に際立たせたい文字に意匠を凝らしてもいいかもしれません」と重ねました。

全て伝えた後に若干気まずい空気が流れましたが、「ありがとう!直したらまた見せに来るよ!」と言われ、打ち合わせは終わりました。

色々言ってしまい、果たして参考になったのだろうかと不安になったのもつかの間。数日後にこれを持ってきてくれました。

R5リニューアルバージョン(完成版)

キャッチコピー、デザイン文字、リード文など、伝えたことを踏まえて修正されていました。

「どうかな?」
「分かりやすくなったと思います。なんだか私も元気出ました。」

様々な業務をこなす中、一筋縄ではいかず悶々とすることは少なくありません。ちょうどそのようなタイミングだったので、他の所属で、何かを自発的に良くしようと思い行動するその先輩の姿にすごく元気をもらいました。

ポスターは市内各所で掲出中。チラシも配布中。

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以前より一人でも多くの人の目に留まり、関心を持ってもらえますように。できることは少しかもしれない。でも、少しずつ良くすることはできるはず。

トライアンドエラー。日進月歩。
結果が出ないと正解は分からないけど、正解に近づく努力はできる。

秋の穏やかな日、そんな言葉が再びよぎるとともに、自分も頑張らないとと襟を正す機会になりました。

「MY CITY, MY SAGAMIHARA Instagramフォトコンテスト2023」入賞作品