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70周年記念ロゴデザインを決める仕事の裏側を担当者として語りたい。

おはようございます。
相模原市シティプロモーション公式SNSの中の人です。

前回の投稿からほぼ2ヶ月経ってしまいました。

リプ返は100件以上溜まっていました。取得漏れ以外は基本的に昨日お戻しできたはず…全部自分で返信しています。遅くなりごめんなさい。

昨年に引き続き小学校の出張授業に呼ばれたり、色々と執筆依頼をいただいたり、未発表案件の調整をしたりと有難いことにバタバタしていたのですが、直近のメインはこちらでした。

参加は、下記からそれぞれ1回ずつできます。
XInstagramFacebook
→ いいねするだけ
Webフォーム
→ アカウントやログイン不要。匿名で選択するだけ

相模原市が今年11月20日に市制施行70周年を迎えるということで、まずは記念ロゴマークを決めよう、という流れから、決定プロセスの調整やデザイナーさんとのやりとり、「3案から推しを教えて」的なリリース対応、その後の周知など、事業形成からプロモーションまで一貫して担当することに。

70周年全体の担当者は別にいるのですが、とりあえずロゴマーク決定にかかる事務は私が担当中というところ。

ちなみに、これ系の画像は全部手作りです。市HPも見てね。

ロゴマークの「推し」を皆さんに伺う締切は2/26正午。なんとしても締切前に想いを綴りたく、今画面に向かっています。

後輩の貢献

3案から1点を選考するというシンプルな事務ですが、仕事には予想外の展開が付きもので、リリースした内容以上に結構詰まったスケジュールに。正直、自分だけでは理想のスケジュールで動くことはできませんでした。

なので、まず何より言葉を残したいのは、後輩の貢献がとても大きかったということ。なんとなく、SNS担当で、かつ「事業の担当者です」と表現すると、全部自分でやっているように思われてしまいそうなので、前置きとして書きます。

WebフォームづくりやHP更新事務(所管は広聴広報課なので、当課から依頼を掛けないといけない)などは、一見目立たない業務に見えますが、それが進まないとそもそも事業を開始できないとても大切な仕事です。こういった事務を、進んでものすごい速さで処理してくれるのがこの後輩。

夏の大感謝祭に関係する記事などにも何度かこの後輩が登場しています。同じ後輩です。ずっと尽力してくれていて、本当に感謝しかありません。

3人のデザイナーの存在

出ているロゴデザインはこの3案。

この3案はすべて、市内の印刷組合の中から手を挙げてくれた、異なる3人のデザイナーさんがそれぞれ作ってくれたもの。

体制としては、それぞれのデザイナーさんに予め決めておいたコンセプトや70周年の事業概要を伝え、ロゴデザインを提案してもらい、より良くするためのやりとりやブラッシュアップを繰り返していったというところ。

なので、デザイナーさんに任せたまま完成したわけではなく、市だけで決めたわけでもない、一緒に作り上げてきたロゴデザインだと思っています。

3人に案を出してもらっても、似た3案が出てくると、皆さんに推しを伺ってもなかなか難しいです。そこで
【A案】スタイリッシュ
【B案】詰め込み系
【C案】アーティスティック

と3人にそれぞれ方向性を事前に示しました。私は、3人とも最高クオリティのデザインを出してくれたと思っています。こちらの注文とこだわりが多く手間を掛けましたが、最後までお付き合い本当にありがとうございました。

「デザイン」の本当の意味

私はデザインとは目的を達成するための手段だと思っています。

担当者として掲げた目標は、最終的にどれか1つに決まった時に、ほかの2つを手放すのが惜しくなるような、3案全て最高クオリティのロゴをデザインしていただくということ。

実際、リリース準備をしている時点から勝手にセンチメンタルな気持ちになっていました。今もなかなかセンチメンタルです。

参加手段(X、Instagram、Facebook、Webフォーム)によってそれぞれ人気の傾向が異なっていて、合計すると結構僅差。締切までどれに決まるか予測が難しく、「全て最高クオリティのデザインに」を掲げる担当者としては、逆にかなり嬉しかったりします。全部私の推しです。

デザインに対する想いはこちらの掲載にて。

コンセプト「ともに奏でよう!」の裏テーマ

3案のコンセプトは全て「ともに奏でよう!」。都市と自然が調和したまちづくりや共生社会の実現、SDGsの推進など、みんなで一緒に取り組んでいきたい多岐にわたるテーマを「奏でる」ことになぞらえました。

一見するとフェスが連想されるかもしれませんが、そういう単純な理由ではありません。ストレート(表面的)な表現(見た目)と、比喩表現をミックスさせたつもりで、裏テーマ(と私は勝手に呼んでいます)は「奏でるのは音楽だけじゃない!」とむしろ主張したいようなイメージです。

フェス→音楽→奏でる、と連想できますが、奏でることは、何かを一緒に取り組むことの比喩表現としても使えると考えました。例えば、声援、子育て、鳥のさえずりに川のせせらぎ。全部「ともに奏でよう!」にリンクするのではないでしょうか。

音符や音楽をイメージしたモチーフが分かりやすくストレートに伝わるデザイン。それを楽しんでもらえるのはまず嬉しい。ただ、興味を持った方がその先を調べたときに、ロゴデザインとテーマに込めた、様々な意味での「協奏」を感じることができる。

このようなイメージを相模原市の70周年で掲げたかったのです。

遡ること10年前。相模原市は60周年のテーマを「まだまだつながる、さがみはら」としていました。

70周年はその発展形でありたい。

「つながった先は何?」
そう自分に問いかける中で
「いっしょに取り組んでいくんじゃないのかな」という考えが浮かび、このテーマを提案しました。

完成した3案のロゴデザイン

決定までのルールはこちら。

それでは3案まとめてご覧ください。

【A案】 想いはシンプルでスタイリッシュに。

洗練されたデザインを基調としつつ、ロゴの上から下に向かうにつれて水色から濃紺に変わるグラデーションは、大地の奥まで浸み込む「潤水」と「宇宙」「銀河」の奥深さを表し、太古より自然や人の営みを支えてきた「相模川」「道志川」などの豊かな水資源から宇宙科学と宇宙探査をリードするJAXA相模原キャンパスまで、時代とともに進化し続けてきた相模原の歴史の変遷を表しています。
また、ゆがみのない真円の「宇宙」に浮かぶ様々な形の星たちは多様性を表し、小惑星探査機「はやぶさ2」と小型月着陸実証機「SLIM」は成し遂げてきた偉大な成果と未来に広がる可能性そのものであり、文字と音符の重なりは、あらゆるものが関わりあいながら、ともに音を奏でる「調和」を表しています。

【B案】 思い出と「好き!」、ぎゅっと詰め込んで。

相模原の市制70年の歩みを「70」の文字に詰め込むことで、先人から受け継いできた相模原の歴史と、自然、宇宙、生き物、産業が繋がり、人と人が手を取り合って発展してきた様子を表現しています。
数字の「0」をレコードの盤面に見立て、針を落とすとあらゆるものが互いに調和しながら、五線譜の上でともにハーモニーを奏でていく楽しさと喜びを表しています。
SDGsカラーのカラフルな配色は「誰一人取り残さない社会」をイメージし、時代や産業の移り変わりのほか、四季折々の自然豊かな相模原を連想させる一つひとつのモチーフやそのレイアウトから、見ているだけで、「好き!」「楽しい!」といった感情が湧いてくるようなデザインに仕上げています。

【C案】 にぎやかなリズムを楽しもう♪

組みひもで結ばれた玉手箱を開くと、様々な音が五線譜とともにあふれ出し、桜舞う豊かな緑の山々にこだましながら、川のように流れを生み出していきます。
宇宙を連想させるミッドナイトブルーをまとった「70」の文字には、五線譜の上をリニアが走り、市マスコットキャラクター「さがみん」のギターに乗せて親友の「ひばり」がハミングし、ともに奏でるその音色は、JAXAのロケットや小惑星探査機「はやぶさ2」と小型月着陸実証機「SLIM」が浮かぶ星空に響き渡り、相模原から繋がる宇宙の広がりを表しています。
SDGsカラーを使用したカラフルでPOPなデザインから、楽しいメロディやリズムが聴こえてきそうです。

「説明文が長い」という声があるかもと思いましたが、見た目だけで選んでもらいたくなく、意図と想いがあってこそのデザインなので、しっかり書かせてもらいました。これでも文量が全然足りないくらいです。

あなたの推しはどれですか。
参加は、下記からそれぞれ1回ずつできます。
XInstagramFacebook
→ いいねするだけ
Webフォーム
→ アカウントやログイン不要。匿名で選択するだけ

投票じゃなくて「推し活」

ここまで「投票」という言葉を使っていないことに気づいたでしょうか。

近年、選挙を「推し活」に例えて若者に関心を持ってもらう流れが一部あると思っています。今回のロゴ決定も枠組みは似ていると思ったので、「投票してください」と呼びかけるのではなく「「推し」を教えてください」と発信することに決めました。

余談ですが、キャチコピーは「あなたの「推し」、教えて!」。「推し(おし)」と「教(おし)」でこそっと踏んでいます。後輩には駄洒落ですかと言われましたが、韻です。もっと言うと、頭韻です。なんでもないです。

「推し活」をイメージしたので、

○ 推しは何人いてもいい
○ 「単推し」も「箱推し」もあり
○ 推しは推せるときに推せ

など「推し活」の世界観を踏まえ、複数選択OKにし、SNSやWebフォームからゆるく自由に参加できるルールにしました。

だれでも参加OKでいいの?

こういった事業には市民限定のものもよくあったりします。今回は居住地不問でだれでも参加OKにしました。

理由は、相模原の思い出や未来を想う気持ちは居住地に制限されないと思うから。さらに言うと、「さがみはらチアリングパートナー」の取組をスタートさせ、だれでもぜひ!と謳っている当課が、この事業の対象を市民に限るのは一貫していないのでは、と整理しました。

「さがみはらチアリングパートナー」とは、「好き」&「発信」をキーワードに、「私が好きな相模原の魅力を伝えたい」「多くの方に知ってほしい」そんな想いを自分らしい表現方法で発信してくださる方のこと。個人の方はもちろん、企業や団体、キャラクターなど、対象に制限はありません。

みんなで決めて、みんなで発表にわくわくして、相模原でロゴを見掛けたときに「自分も参加したやつだー」と多くの方に思ってもらえたほうが楽しくないでしょうか。簡単に言うとそんなイメージです。

市立小中学校にも参加を呼びかけているので、未来を担うこどもたちにもたくさん参加してもらえたらうれしいな。

最後に

参加締切は2/26正午。

参加は、下記からそれぞれ1回ずつできます。
XInstagramFacebook
→ いいねするだけ
Webフォーム
→ アカウントやログイン不要。匿名で選択するだけ

多くの方に想いが伝わるよう、心を込めて事業を作りました。ロゴが決まれば、今年度あらゆる場面で使っていきます。

お一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。よろしくお願いします。

余談ですが、相模原市民Pの皆さんが贈るAct-4フラスタを現地で拝見したくチケットトライを繰り返しましたが、「お席のご用意ができませんでした。」の洗礼を受けました。今日も18時からトライします。このフラスタ企画からも大変な元気をもらっています。やってきたことがひとの心に残って、今に繋がっているという実感ができて、まだもう少しがんばろう、と思わせてくれます。ご用意されなかったらお写真よろしくお願いします。それでは素敵な週末をお過ごしください。


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