公式SNS運用の裏側を公開します
はじめに
お久しぶりです。
相模原市シティプロモーション公式Xの中の人です。
振り返れば今年度は
日々のSNS運用と並行して、
市管理職向けのSNS研修を開催したり
宇宙とネコのコラボキャンペーンを開催したり
#相模原すいせいコラボ を開催したり
ご当地ナンバープレート(デザインのみ)を考えたりなど、色々なジャンルの業務を担当してきたように思います。
担当業務のうち、皆さんにお知らせしている、世にオープンにしていた企画はこれらですが、他にも市役所の中だけでお知らせして動いていた取組がありまして、今回はそれにフォーカスしたくて執筆しています。
noteを運用していなければ外の皆さんに知らせることなく静かに完結させていた取組なので、業務の裏側をのぞき見する感じで見てもらえたら嬉しいです。
先に一言。
この記事長いです。すみません。
相模原のSNSアカウントって
突然ですが、相模原市のSNSアカウントは「相模原市シティプロモーション」だけではありません。
相模原市のSNSは、スポーツや動物愛護など、分野ごとにアカウントがゆるやかに分かれていて、それぞれの部署ごとにSNSを運用しています。
部署ごとに色が出て、それぞれが届けたい層にむけて機動的に発信できるのは利点ですが、皆が同じレベル感でノウハウを身につけることは難しく、統一的に積極的な運用をするのは難しいという課題がありました。
実際、SNSへの理解度や活用度も部署ごとにまちまち。
どの職場にも管理職とそれ以外の職員がいて、運用方針や内容を承認する立場が管理職。なので、まずは管理職のSNSへの理解を深めることが、市全体のSNS情報発信力強化に繋がるのではないかと考え、夏にシャープさんのSNS研修を実施したという次第です。
さすがシャープさん!と思う心に響く研修だったわけですが、実際にそれを日々のSNS運用に活かせるかというと、それはまた別の話だったりします。インプットとアウトプットはちがうよね、というところです。
管理職のSNSへの理解を促進して積極的な運用に肯定的な環境を作ったら、次は実際の運用ノウハウが重要。
私自身は、そういった意味での“すごいノウハウ”を持ち合わせていませんが、少なくともこの市役所においては、もっとも業務でSNSに触れる時間が長い職員なのではないかと思います。
業務を通して自分が身につけたのが最低限のノウハウだとしても、まずはそれを必要な部署に共有することが、管理職の理解促進の次に進めるべきことではないかと思い、こんな企画を立ち上げてました。
こんな企画、立ち上げてました。
まずはこちらをご覧ください▼
企画の全体像はこんな感じ▼
要は、「SNSアカウントの開設を検討していたり、すでに運用している所属で悩みや課題意識を持つ方は、こちらで約半年間サポートさせてもらうので二人三脚で取り組んでみませんか」という企画です。
私事ですが、大学生の頃に塾の講師や家庭教師をずっとやっていました。そこでの気づきとして、目的に合わせた正しい目標立てがまず大事で、一方で、客観的なフィードバックを受けつつ、試行錯誤しながら継続して取り組むこともまた大切と考えているところがありました。
なので、担当者向けの単発のSNS研修を開催するのではなく、“SNS開設・運用サポート”として、一定期間各所属と同じ視点を持ちつつ二人三脚で取り組むスキームを考えたのです。
で、最終的に一緒にがんばっていくことになった所属(アカウント)はこちら。見たことのあるアカウントがあったらうれしいです。
ゼロカーボン推進課(エコさがみん|相模原市公式)
資源循環推進課&清掃施設課(分別戦隊シゲンジャー銀河(相模原市))
スポーツ推進課(スポーツさがみはら | スポさが)
生活衛生課(【公式】相模原市保健所生活衛生課(動物愛護管理担当))
見たことのあるアカウントはあったでしょうか。
もともとあったアカウントの運用サポートとして私が担当しているのは、
① 資源循環推進課&清掃施設課(分別戦隊シゲンジャー銀河(相模原市))
② スポーツ推進課(スポーツさがみはら| スポさが)
③ 生活衛生課(【公式】相模原市保健所生活衛生課(動物愛護管理担当))
この4つの部署(3アカウント)。
ゼロカーボン推進課のエコさがみんはもともとあったのではなく、この開設サポートを通して誕生しました。
サポート開始当初、それぞれの部署にヒアリングを行ったのですが、皆さん口をそろえて課題だと言うのがフォロワー数の伸び悩み。
「なかなか増えなくて…」
「どうしたらいいのか…」と。
しかしながら、私はフォロワーを増やすことを主の目的にしないほうが良いと考えています。
なぜなら、各部署(分野)ごとにターゲットにしたい年齢層、エリアなどの属性があり、それによりそもそもフォロワーになりえる母数が異なるからです。
目的に設定すべきは、フォロワー数やいいね数などではなく、その部署ごとにSNS発信を通じて得たい効果やなりたい姿であるはずだと私は思っています。SNSの運用方針を決めるとき、なんとなくで始めず目的を突き詰めることで、それがブレない運用に繋がって、例えば「これは投稿すべきか否か」と悩んだ時の揺るぎない判断基準になると考えています。
このように、部署ごとに担当者と色々とやりとりしながら、運用方針をブラッシュアップしてきました。
最終的に、例えば、ゼロカーボン推進課なら「エコさがみんが地球温暖化などの環境問題をテーマに投稿することで、環境意識の啓発及び醸成を図る」ことを目的に設定しています。
印象的なエピソード
運用サポートは今も続いているところですが、各部署と密に関わる中で特に印象的なエピソードもありました。
#相模原にゃんたいコラボ を通じて
例えば生活衛生課とは、#相模原にゃんたいコラボ の企画に協力して取り組む中でSNSの運用サポートも行ってきました。
生活衛生課のInstagramの投稿はずっと通常投稿のみで、ハイライトやストーリーズの活用はありませんでした。それが今はどんどん増えていて、すごく“生きてるアカウント”になってきています。
足りない所を補い合って
スポーツ推進課とは、主にパリオリンピック、パラリンピック関係の投稿や角田裕毅選手の応援投稿をお互いリポストしあったり、片方が動画を撮影して提供し合ったりと、継続的に連携してきました。
私は主に日々情報収集を行いながらトレンドやニュースに応じた投稿を中心になって行うことでシティSNSを運用していて、スポーツに特化したニュースや深掘りした情報をすぐに入手するのが難しい状況にあります。
逆にスポーツ推進課には、そういった情報や知識は集まりますが、スポーツ関係の事業に取り組みながらSNSを通した情報発信に注力するのは難しい。
なので、お互い適宜連絡を取りながら、足りない所をカバーし合う形で運用を進めていきました。
SNS更新を中心になって行うメンバーを決定
これは資源循環推進課(分別戦隊シゲンジャー銀河(相模原市))の話。
シゲンジャーって、レンジャーなだけあって8人いるんですよね。
このアカウント、8人のうち誰が投稿しているのか明記していませんでした。過去の投稿を遡って見ていくと、シゲンジャーのうち誰かが投稿してるんだろうなと感じるものの、個性を出しきれておらず、投稿から人物像が見えなくてなんとなくもったいなかったのです。
ということで、
私「とりあえず、誰かひとりが中心になって投稿していってみたらどうでしょう」
担当課「確かに」
私「それならまず誰が誰でという紹介投稿が必要ですね」
担当課「確かに!」
私「だったら紹介+誰か決定する過程もプロモーションにしてみませんか」
担当課「やってみます!」
私「それならハッシュタグは○○して、スケジュールを○○すると云々」
担当課「やってみます!!」
そんな具合でとんとん拍子に話がまとまり、こんな企画を実施しました。
たくさんのご参加ありがとうございました。
で、結果はこちら
このように、約半年間に渡り、それぞれの課題、目標に応じてサポートを進めていきました。まだまだ部署ごとに課題意識はあるとのことですが、それぞれができる形で「今よりちょっと良い情報発信を」という気持ちを持って運用しています。
で、何か変わったの??
と言われるかと思いまして、それぞれの部署に当初から変わってきたことなどを聞いてみました。ほぼ、回答してもらった原文ママです。
エコさがみんに聞いてみた。
「数か月前に誕生したばかりのアカウントで、最初はだれもフォロワーさんがいない状態から始めたよ。
エコな情報を、ちょっとでもみんなに身近に感じてもらえるように色々考えてるけど、結構難しい…💦
だれも見てないのかなー💧としょんぼりすることもあったよ。
でも毎日エコさがみんらしくがんばっていたら、「おはよー」ってつぶやくと挨拶を返してくれる人が出てきて、とってもうれしい気持ちになったよ🌼
みんな、ありがとー🍀
アブラブラウンやアップくんみたいなお友だちとSNSでやりとりすることも増えてきて、その投稿に「いいね」されるとちょっと恥ずかしくなったりするけど、見てもらえてとってもうれしい🥁
「#ゼロカーボン相模原」を付けた投稿を見付けたら、エコさがみんが「ありがとー🍀」って言いにいくよ。これからもがんばるから、よろしくねー」
アブラブラウンに聞いてみた。
「エコさがみんやえすでぃーちーずくんたちアカウント仲間(ライバル?)の動向やトレンドを検索したりすることが増えたよ🔥
色々な人に分別の重要性を伝えたくて、どんな風に投稿したらいいか勉強しているんだ!SNSのことを相模原市Pにたくさん教えてもらってるよ!
これからはカッコイイ分別の動画を作ったり、もっとたくさんの人たちに僕たちシゲンジャーのことを知ってもらえるように、力を入れて企画を考えていくぞ~!」
スポさが担当課に聞いてみた。
「シティSNSと役割分担しながら、協力できるところは協力し合って運用しています。また、職員5人体制で担当している特徴を活かして、なるべく各担当者の視点で気持ちを込めて投稿しています。
相模原のスポーツはいつもすごくアツくて、話題に事欠くことがありません。それゆえ日々のスポーツ事業の推進業務に追われることもありますが、課内の各担当者(中の人)同士の推しチームやアスリートの応援合戦が始まるような、私たちの熱が伝わるような運用を目指して取り組んでいます。
いつか皆さんからあたたかいツッコミをいただけるようがんばりますので、これからもよろしくお願いします!」
生活衛生課の担当者に聞いてみた。
「当初は、関係する職員の中に普段からInstagramを使いこなしている職員がいなかったので、効果的な投稿方法が分からず、通常投稿を月に数回行っているのみで、そのテコ入れが課題でした。
皆さんの目に触れる機会を増やすべく、運用サポートを通してInstagramの基本的な使い方から学んだことで、ストーリーズやハイライトを活用し始めることができました。
やっと人並みのアカウントになってきたところで、インスタグラマーさんのようなテクニックには正直まだ遠いのですが、保護猫を始め、動物たちの魅力を引き出せるよう撮影にも奮闘していますので、ぜひチェックしていただけたら嬉しいです!」
SNS開設・運用サポート、こんな感じで進行しています。
「シティSNSしか見てないよ」という方もいるかもしれませんが、これを機に他のアカウントも覗いてみてもらえたら嬉しいです。
5つの部署(4アカウント)の担当が皆とても前向きなので、改めて私もがんばらないとと思わされることばかりで、すでに学ぶことが多くありました。
最後に。
ここまで約8,000文字。
全部市役所の中の話で、一般の方が参加するイベントでも企画でもないのにものすごい長さになってしまいました。
ただ、冒頭で書いた通り、この取組のことは、noteというSNSを運用していなれば一切表に出さず、静かに始めてひっそりと完了させていたものだと思います。
それでもこのように記事として発信しようと決めたのは、この取組に賛同してエントリーした部署の140文字に収まらない想いを皆さんに届けたかったから。
それぞれのアカウントの普段の投稿に、この記事で紹介したような想いを交えるのはなかなか難しい。
だからこそ、“SNS開設・運用サポート”を取りまとめる私の視点でまとめて、皆さんにお伝えすべきと考えPCに向かいました。
SNS運用には、ゴールも終わりもありません。
そして、どんなにがんばってもSNSは発信の手段でしかありません。
それを肝に銘じつつ、その魅力を最大限引き出す発信手段のひとつとして、今後も各部署と連携しながらSNSを運用していきたいと思います。
最後まで読んでくれたひとがいるのか不安で仕方ないですが、今回の記事はこのあたりで。
お読みいただきありがとうございました。
次の記事はきっと年明けなので、先にご挨拶を。
今年も大変お世話になりました。
皆さんよいお年をお迎えください。
失礼します。